『30歳を迎えて』/育成会会長ご挨拶

 昭和55年、柏2団より分封して以来、30年が経過しました。発団当時はカブ隊とボーイ隊の2隊のみであり、発団式が昭和55年3月に柏市立第3小学校で行われました。多くの人たちの祝福と励ましを受け新団が誕生しました。その際、多くの先輩諸氏の努力により、数々の試練を乗り越え、30年の年輪を刻むことが出来ましたことに心から感謝申し上げます。

 発団当時から、副団委員長、団委員長として30年に亘る体験が、私のライフワークとなっています。特に団委員長として25年間に亘り、柏7団の発展に微力ながら貢献できたことは、私の人生に於いて、大きな宝物になったような気が致します。

 

 今から11年前の平成10年に、永年ボーイスカウトで学んだことを少しでも地域に役立たせたいと感じ、又、このことがスカウト運動にプラスになるとの思いが、地元柏市の市民ボランティア活動に携わるきっかけとなりました。

 

 21世紀に入り我が国では、急速に少子・高齢化が進み、「スカウト運動」も厳しい時代の流れと社会状況の変化に対応する対策が必要となりました。数年前からスカウト人口が減少の一途を辿り、登録数が全国で1万人近く減少していることを考えると、この運動が果たして地域社会に溶け込んだ活動になっているか多くの疑問が生じます。「地域とのふれあい」は、短期間では簡単に出来るものではありません。幸い当団は、千葉県に於いて、3年連続して組織拡充優良団として「Aランク」に輝き東葛地区でも、常に上位にランクされるようになりました。

 

 今後、より一層の発展を遂げる為にも、「30歳」を迎えた柏7団が、これまで以上に地域に溶け込むとともに、多くの人たちの共感を得るような活動を展開する必要があります。発団30周年を起点として、他団の模範となる団に成長することを心から祈っています。

 

2009年10月

育成会会長/東葛地区・協議会長  沢田 悦三朗

『柏第7団30周年によせて』/団委員長ご挨拶

 30周年にあたり、今日まで団を育みスカウトの成長を支えて頂いた全ての指導者、先輩にまずもって感謝申し上げます。お陰様で昨年度もAクラス団として表彰され、県内では比較的大きな規模を維持する団となり、各隊活動も充実しているように見えます。

 しかしながら、今後の5年10年を展望すると油断はできません。引き続き団の力を高めなければ、スカウトにとって楽しく意義のある活動、また、社会に巣立っていった先輩スカウトたちの「ふるさと柏第7団」は、あっという間に、消えてしまいます。それほどの危機感をもっています。

 

 課題を述べてみたいと思います。

 

 第一は、地域の中での存在感という課題です。

「社会に貢献・奉仕できる人づくり」をしているのに、身近な地域社会に貢献し支持されるような団になっているのでしょうか。自前のキャンプ場等をもたない団にとって一番大切なのは地域からの支持です。団関係者全員の協力を得ながら、さまざまな場面で、地元地域の御理解・御協力を得られるように活動を進めていきたいものです。

 

 第二は、指導者の充実です。スカウトを直接見守り、育む隊指導者やこれを支持する団指導者は、この社会教育運動を支える中心ですが、指導者は、育成会会員を含めた団関係者全員です。在籍するスカウトの保護者みなさんが、人任せの思いに負けた瞬間から、隊・団指導者は疲弊し、スカウトは素晴らしい経験や成長のチャンスを失うことでしょう。団関係者全員が、さまざまな場面で参画し、スカウト運動を支える団にしたいと考えます。

 

 第三は、「一貫教育としてのボーイスカウト活動」を大人がしっかりと理解しようということです。

 この活動は、青少年自身の冒険心が野外活動や班活動・進歩制度の中で発揮されながら、大人として健全に自立していけるように導いてゆく「一本の登山道」のようなものです。途中でスカウトがくじけるときに保護者を含め、まわりの指導者は「あゆみ」を続けられるように、簡単にあきらめないように、支えてゆきたいと考えます。多感な青年時代を乗り越える為に、時に、この活動が「スカウトの命綱」になることを信じて下さい。

 

 辛口のことも述べましたが、この運動の主人公である「スカウトひとりひとり」の為に理解を一層深め合い、団の力を高め、発展させたいと存じます。

 

2009年10月

団委員長  高橋 雅彦